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2008年3月 5日 (水)

週刊myRobotを作ろう(88)

■「スーパークランプ」がついに完成 (2008/3/20)
■あると便利な100円グッズ (2008/3/17)

■歌うシンセサイザー「VOCALOID2(初音Miku)」 (2008/3/12)


皆様、ご無沙汰しておりました。
春の日差しを受けて冬眠から覚め、久々に復活しました。

突然ですが、ID-01で「物体回避プログラム」の検証テストをしていたところ、2号機が突然ダウンしてしまいました。

■2号機に障害発生
電源を入れると、胸のディスプレイの字が薄く、そして見えなくなり、イニシャライズ途中(首が戻ってきたあたり・・・音声を発っした瞬間)に、「ウッ」と言ったきり、全ての動作が停止してしまうのです。
単純なバッテリー切れか・・と思いましたが、フル充電のバッテリーに入れ替えても同じ症状が発生し、何度リトライしても結果は変わりませんでした。

首の回転や、腰の上下、腕振りの動きが途中までは問題なく動いているのを見ると、モーター側ではなく、「ロジック電圧が下がった状況」に類似している事が分かりました。
ロジック電圧が降下する原因は色々考えられますが、とりあえずI/O周りのボードを、順番に取り外して様子を見る事にしました。
アームボード、BASEボード周りと、順番に外しながら再起動を繰り替えしましたが、全然状況は好転しません。
最終的には、なんとなくマザーボードの低電圧回路(DCDCコンバーター)周りが怪しくなってきました。
ところが、皆様ご存知の通り、新しい「マザーボード」は巷では販売されておらず手に入りません。

◇新品マザーボード入手
色々ネット検索してみると、たまたま近所で、マザーボードを含む「週刊マイロボット」の未開封の十数冊のセット売りが有るのを発見し、思わず手にいれてしまいました。
透明ケースに入ったこのセットの中には、「マザーボード」以外に、「音声ボード」及びBASE部周りのほとんどのパーツがモーラーされていましたので、今後はスペアパーツにしようか・・・と思っています。Id01_93_04s

メンテナンスにも、なにかとお金がかかります     

■超音波センサーの見直し

ユニリモコンを利用した「テレビリモコンのプログラム」を動かす時に、「物体回避」機能を併用してみました。
ところが、KENさんの「ロボット走行会」で試してみたところ、何人もの方のロボ君の走行がスムースにいかない事が分かりました。
そこで、「テレビリモコンのプログラム」に「物体回避」機能を盛り込む必要性を感じ、プログラムの改良を始めました。
     
◇超音波センサーを機能アップする
現在の超音波センサーについてですが、以前ご『週刊myRobotちょっとひといき(5)』で紹介させていただいた、体長40cmのアメリカ製トイロボット「R2D2」についている超音波センサーの方が残念ながら勝っているように思います。Id01_91_14
    
たった左右2つの超音波センサーで、物体回避をうまくこなし、パイプ椅子なども、すいすい避けてしまいます。

そこで、現在のID-01の超音波センサーの機能アップを図ろうと考えました。
その第1弾として、左右分離機能をもう少しグレードアップしようか・・・と思います。

◇超音波センサーの簡単な改造
皆様ご存知のように、ID-01の超音波センサーは、バッテリーボックス正面にある5つの穴に、左から「受信器(左)」「送信器(左)」「受信器(中央)」「送信器(右)」「受信器(右)」と、5つのユニットが配列されています。Id01_63_04
       
「左(L)」「右(R)」「センター(C)」の分離を良くするために、幾つかの方法を試してみました。

◇計測方法
実際のテストですが、「C-C」を利用した方がビジュアルでよさそうに思えますが、実際には計測にタイムラグが有る事から、ベストの方法とは言えません。
そこで今回は「I-Doroid01 Test」にある「Test US」の値を、胸のディスプレイで確認する方法を用いました。
こちらは、コンマ数秒の分解能がありますので左/右/センターの実測値を読むには好都合です。

①シリンダーに格納
先ほど述べました「R2D2」では、超音波センサーが円筒状のシリンダー奥に格納され、指向性を持たせています。Id01_91_15
円筒シリンダー奥にある、左右超音波センサー(①赤四角印)

そこで、長さ25mmのエンビパイプの奥に左右送信側と、センター受信センサーを格納してテストをしてみました。
長さの関係からか指向性が出すぎてしまい、左右の感知範囲が狭くなってしまいました。
実際には、長さの調整だけでなく、送信側と受信側で何らかの工夫が必要のようです。
あわせて、設置スペース、見栄えなどの点で問題多しと見切りをつけ、今回は却下しました。
トイロボット「R2D2」は、構造的に送信と受信部の超音波センサーが同一筐体なので、指向性による方位、送・受信のバランスが完璧に一致すること等が大きな違いです。

②セパレーター
超音波センサーの効率を上げるため、センサーの送受窓穴付近に「セパレーター」を設置する方法は、これまで何人かの方たちが実際にトライされています。
私は、この「セパレーター」として、100円ショップのミニ懐中電灯のレンズフードを使用してみました。Id01_93_03
最初は、左右の送信ユニットに取り付けてみましたが、あれこれテストしした結果、センターの受信ユニットにこの「セパレーター」を取り付けるだけで、有る程度の効果がある事がわかりました。

◇「セパレーター」の原理
両端から2つ目にある、左右の送信ユニットの動作範囲を、片方づつ指で塞ぎ、胸のディスプレイに表示される「Test US」の値を確認しながら、夫々の超音波の放射範囲を調べて見ました。
すると、かなり左右に広がった範囲で超音波が放射されている事が分かりました。
本来は、直線状に広がっていますが、超音波は、遠ざかるほど減衰する事を加味して、範囲を先細りの楕円のようにイメージして表示してあります。
ご覧のように、左送信波(オレンジ)は右側に、右送信波(ブルー)は左側にまで、広がっています。Id01_93_05a
現状、「セパレーター」の無い状態    

そこで、「セパレーター」として、センターの受信穴の所に、ミニ懐中電灯のレンズフードを取り付けますと、下図のように、左右の送信波の成分がフードの衝立に拒まれて、相手の側に与える影響が少なくなります。Id01_93_05b
センター受信部に「セパレーター」を取り付けた状態
     
さらに、回避行動の中核となるセンターの受信部も、「セパレーター」の影響で、左右及び上下の指向性(青ライン)が生じ、左・右・中立の分離能が良くなる事が分かります。Id01_93_05c
「セパレーター」によりセンター受信部にも指向性が出る
    
実際にID-01に「セパレーター」を取り付け、「物体回避モード」にして回避動作を行わせてみると、微妙な左右回避の分離度はかなりアップしたようです。Id01_93_02
1号機、2号機に取り付けた「セパレーター」

◇ベースボードの保護
尚、「物体回避」テストを実施するにあたり、昨年夏におきた「BASEボード焼損事故」を考慮し、リヤボディケースは取り外し、以前ご紹介した「クランプ」を取り付け、背中むき出しの状態でテストを行っております。

尚、この「クランプ」はラッチさんが考案された、大変便利な優れものパーツで、リヤボディケース無しで、ボディ上部と、BASE部を連結する事が可能です。
週刊myRobotを作ろう(49)』の中で「ボディペースジョイント」として紹介しておりますので、ご興味のある方はご覧下さい。Id01_54_3
「クランプ」はID-01の調整/テストに大変便利

◇望まれる「スーパークランプ」
願わくは、このクランプを付けたまま、バックボディケースの着脱が可能になれば、どんなによいでしょうか・・・

今後のメンテナンスの向上を目指して、「スーパークランプ」の誕生が望まれます。
問題は、バックパックと、BASE部を接合している「T字型切れ込み」をどう処理するか・・・ですが、何方か、トライされてみては如何でしょうか・・・・


■「スーパークランプ」ついに完成
上の行で、「何方か、トライされてみては如何でしょうか・・・」とブログに掲載したところ、早速、ロボ職人のジローさんから「スーパークランプ」プロトタイプの現物とともに、テストの依頼が舞い込んできました。Id01_93_14 なんとも驚きです。
「スーパークランプ」は厚さ3mmのアクリル板製
    
画像のように従来のクランプ(初代クランプ)と同じ格好をしていますが、中央部に大きなスリットが入っており、強度を増すため3mm厚のアクリル板で出来ています。

◇スリットの役割
真ん中にあるスリットは、BASE上部の白いブロックと、バックボディケースの「工の字」型の凸部のあわせ部分を回避する部分です。
これにより、クランプでボディ上部と、BASE部を接合したまま、バックボディケースの着脱が可能となっています。Id01_93_16
バックボディケース「工の字」型突起部(赤ライン)を回避するためのスリット(水色ライン) 画面クリックで拡大します

テストのため、何回もバックボディケースの着脱を行いましたが、ボディ部とBASE部が、がっちり固定されていることにより、ものすごく取り付け作業が楽に行えるようになりました。
バックボディケース下部を差し込むときにほんのちょっとしたコツがいるようですが、ID-01のメンテナンス作業が非常に楽しくなりました。

ID-01をこれから末永く使っていく上で、この「スーパークランプ」は必須アイテムになるかもしれません。
ただし、この便利アイテムを簡単に作成出来るようにする事が、今後の課題でしょうか・・・

それにしても、「スーパークランプ」を早速現実のものにしてしまうジローさんの技には、ただただ脱帽です。本当に有難うございました。
(2008/3/20)

     
■物体回避プログラム
物体回避の仕組みと、物体回避プログラムについては、以前、2007/5/22の『週刊myRobotを作ろう(59)』の中で、「障害物を回避するプログラム」で解説させていただきました。宜しければご覧下さい。

今回は、前々回に掲載した「テレビリモコンのプログラム」に、簡単な「物体回避」機能を組み込む事にしました。

只今、テスト中ですので、詳細についてのご紹介は、もう少々時間がかかりそうです。
暫くお待ちください。
つづく
(2008/3/6)

Line01s_2赤外線音声伝送による口パク
いつも大変ユニークなアイデアを「掲示板」で発表されている、”た”さんから、例のID-01に言葉と連動する動く口の進化版、「赤外線音声伝送による口パク」という記事が寄稿されましたのでご紹介します。
   
「赤外線音声伝送による口パク」      by ”た”
赤外線発光LEDと受光ユニットで超簡単に光通信ができることを知り、ID-01の口パクに応用してみました。
そこそこに面白いですが、通信距離、通信範囲(角度)、音質等々に不満があります。
とてもお奨めできるものではありませんが、一つの試みとしてご笑覧くだされば幸いです。

◇プロトタイプ

50cm以下の距離で光軸が一致すれば、下図のような超簡単・安価な回路で通信できます。Photo
Ir2 基盤と回路図
   

◇改良版
この回路を元に、いろいろと試行錯誤して完成(妥協)したものが下図です。
   
Photo_2 赤外線音声送信部(クリックで拡大)

   
Photo_3 赤外線音声受信部(クリックで拡大)


◇テスト結果
通信距離は光軸が合った時が最大で、約3mでした。(口だけは、約4mでも動きます。)
通信範囲(角度、半値角)は、約120°です。
ただし、ID-01に向かって左右60°方向からの通信距離は、約1.5mに低下します。
( ふみのへやさんのご教授により、赤外線発光LED、フォトトランジスタの増量と拡散加工等の対策をとっています。対策前の通信範囲は、何と!! 約10°でした。)
右側、アルミ箔の反射板の付いたものが送信機です。
受信機はID-01のランドセル(バックパック)の中に組込んであります。Photo_4
    
◇動画
口が動くマイロボット
口が動くマイロボット
 
◇音声エンジン
音声エンジンにはAquesTalkという、素晴らしいフリーソフトを使わせて頂いております。
この音声エンジンはCやVBに組込んで使用できることから、ID-01のVCでもプログラミングできるものと思いましたが、不可能のようです。
  
◇今後の展開
しからば、PC側にも赤外線受信機を付けて、ID-01のユニコンからリクエスト(現在時刻、日付等)に応じての音声送信もと考えておりますが、通信距離等、前述の不具合を考えると…..、とりあえず塩漬けです。

以上

いつもながら、高度な電子技術を駆使してのトライ、頭が下がります。
「掲示板」を見ると、既にこの件で、何人かの方々が実際にトライされているようです。
今後の発展を祈念します。

素晴らしいレポート有難うございました。

Line01s ■歌うシンセサイザー「VOCALOID2(初音Miku)」
あとがきでも述べていますが、デアゴの「MY MUSIC STUDIO」に刺激され、DTMで遊んでいますが、歌うシンセサイザー「VOCALOID2(初音Miku)」を購入したのを機に、昔の曲、かの有名な荒井由実さんの「海を見ていた午後」を歌わせてみました。

そんな矢先、”た”さんのリップシンクロ(口パク)の動画も送られてきましたので、早速、フリーソフト「RipSync」を使用して「初音Miku」の歌にあわせ、リップシンクロにもトライしてみました。
ただし年のせいか、「初音Miku」というアニメ調のキャラは若干・・・・です。

なにぶん、はじめてのトライアルですのでいろいろと問題はいろいろと有るものの、宜しければご笑覧いただければ・・・と思います。
機会があれば、DTM、ヴォーカルシンセ、リップシンクロなどの紹介も行いたいと思います。


◇動画
初音Miku「海を見ていた午後」
初音Miku「海を見ていた午後」

(2008/3/12)

Line01s ■あると便利な100円グッズ
ロボットの組み立てに何かと重宝しているドライバー(#1×75)ですが、このところ磁力が落ちてきてネジが脱落してしまい、作業効率が非常に悪くなってきました。
100円ショップに寄った際に、「ドライバー着磁器」を購入してきました。

◇「ドライバー着磁器」
今までにドライバー着磁器は見た事がありましたが、磁力の除去(ドライバーに限らず・・)もできる結構便利なグッズなのです。Id01_93_11
    
構造は、画像のように平たいキューブ型で、上下に2つの穴が空いています。
下側の穴が「着磁(Magnetize)」、上側の穴が「脱磁(DeMagnetize)」です。
磁石付きドライバーにしたければ、下側の穴、右側にドライバーを差込み、数回こすり付けるだけです。

一方、ドライバー(はさみなどでもOK)についた磁力を除去するには、上側の穴に差込み、穴の右側に数回こすりつけるだけでOKです。

このグッズを利用して磁力の回復したドライバーで、早速「スーパークランプ’(プロトタイプ)」の調整作業を行い、バックボディ部の脱着を数回繰り返しましたが、非常に良好でした。
100円グッズ、便利なものがまだまだありそうですね。
(2008/3/17)


Line01s_3 ■あとがき
今回は「超音波センサー」のプチ改良をおこないましたが、次にはもっと面白い改造を考えています。
ただし、メカ改造で行くか、電子的に行くか、両者の良いところ/悪いところを検討中です。
何れにしても、ロボ職人さん達には、お知恵をお借りしたいな・・・と思っています。
その節には、宜しくお願いします。

◇面白いDTM
デアゴの「MY MUSIC STUDIO」のDTM((Deskop Musicの略)が面白くて、それだけに飽き足らず、他の各社から発売されている最新DTMや、日本語で歌うボイスシンセなどのトライアル版を試したりしています。

DTMは、かなり昔のもの(YAMAHA XGWorks)しか持っていませんでしたが、久々に各社の最新トライアル版を試してみると、色々進歩している状況が良く分かりました。
日本語で歌うボイスシンセ(VOCALOID2)については、思わず購入してしまいました。
DTMにおける音の要素となる「サンプリング素材」も、バリエーションが豊富になっており面白い限りです。
その辺については、いずれ「ちょっとひといき」で軽くふれてみようかと思っています。

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