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2016年3月 3日 (木)

週刊ROBIを作ろう(78)

3月になりました。
ご無沙汰しております。
みなさま、お元気ですか。

今年は、我が家の紅梅と白梅が2月中旬から満開状態です。
通年ですと、紅梅が散る頃に白梅が咲くのですが、今年はどうした事か、紅白が同時に咲きました。
きっと植物にとって、今の陽気が気に入っているのかもしれません。
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同時に満開の紅梅と白梅

Illust1935

●くちパクにトライ
”た”さんのくちパク動画を見ていたら面白そうなので、トライしてみようか・・・と、軽い気持ちで作業を初めてみました。

動作原理を理解し、必要なものを揃えてくみ上げたものの、思ったようにくちパクは動いてくれません。
はやる心とはうらはらに、スピーカーからオーディオ信号を取り出す時にミスを犯して、ロビのマイコンボードを壊してしまい(素子から煙が・・・)、しばらくは作業を放棄してしまいました。

ある程度日数が経ち、少しづつショック状態から立ち直り、ここにきて完璧とは言えないものの、なんとかくちパクが動くようになりました。

そこで、クラフト親父さんのロビボイスプレーヤーを使用して、ロビくんにお喋りしてもらい、その様子を動画に撮ってみました。
宜しければ、ご笑覧いただければ・・と思います。
くちパクのテストHD動画

○くちパクとは?
ひと昔前の話になりますが、デアゴ社から「マイロボット(ID-01)」という、テレビカメラによる画像認識機能、超音波センサーなどを備えた、自律認識型ロボットが発売(2006/2/28)されました。

完成品のサーボモーターを使用するロビくんと違って、ギヤボックスをいちから全て組み立てるという、なかなかのマニアックなロボットでした。
「ドライバーひとつで組み立てられる・・」というキャッチフレーズとは裏腹に、部品に手を加えないとギクシャクして動いてくれません。
それこそ軸受けを削ったり、シリコンベルトをハンズから購入したりして、スムースに動かそうと努力したものでした。
お陰さまで工作技術のノウハウが、このとき勉強できました。
当時の「ID-01製作ブログ」が未だ残してありますので、ご興味のある方はご覧頂ければ・・と思います。
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当時のID-01 3兄弟

ID-01の顔には、テレビカメラの穴と、目(LEDと左右マイク)があるだけのシンプルな作りでした。
そこで、鼻や、口などを作成し取り付けたりするのが流行り、そのなかでも、電磁石によりくちを動かすものを「くちパク」と言いました。
「くちパク」の名付け親は、たしか”た”さんだったような・・・

○くちパクの動作原理

ゆるやかな首パンしか出来ないID-01では、電磁石を利用した「くちパク」を利用できましたが、首が縦・横・斜めにキビキビと動くわれらのロビくんに関しては、重力バランスを利用した電磁石式の「くちパク」では正しくは動作しない可能性も考えられます。

そこで、”た”さんは、激しい動きと重力に影響されにくい、モーターとスプリングで構成された「モーター式くちパク装置」を考案されました。
わかりやすいように、「モーター式くちパク装置」の概念図を作成してみました。
Kuchipaku02
「モーター式くちパク装置」の概念図

上の図は、ひとつの装置を別々の視点から見た絵になっています。
左中央が前面から見たもの、右下が後面側から見た「くちパク装置」です。

中央の円筒形が超小型モーターで、そのモーター軸につながった「くち部分」が、ロビくんの音声に合わせて緑の矢印方向に回転して、くちが開きます。
そして、ロビくんの音声が途切れると、スプリングにより反緑方向に回転が引き戻され、くちが閉じます。

下にあるのが、実際にロビくんの「フェイスカバー部」に組み込み途中の「くちパク装置」です。
くち可動部分の下側にある細い線が、くちを閉じるためのスプリングです。
PCでご覧の方は、画像クリックで拡大してご覧になれます。
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組み立て途中の「くちパク装置」 (画像クリックで拡大)

「モーターでくちを開かせ、スプリングで閉じる・・・」というのが、今回のモーター式くちパクの原理です。
モーターはスマートフォンのバイブレーターに使用されている振動モーターや、ラジコンのミニヘリなどに使用されている超小型モーターが良いかもしれません。

○モータードライブ回路

ロビくんの音声によりモーターをドライブするための回路を作成します。
Photo
モーター式くちパク回路概念図(画像クリックで拡大)

ロビくんの音声出力は、マイコンボードとスピーカーを繋いでいるケーブルから、コードを分岐させ取り出します。
このオーディオ信号で、LEDを点滅させ、一方でくちパク用のモーターをドライブします。

ただし気をつけなければいけないのは、取り出したラインでモーターをドライブする回路を直接動かそうとしますと、マイコンボードを壊す危険があります。
この問題を解決するにはフォトカプラーを使用して、スピーカーからの回路とモーターをドライブする回路を切り離す方式が安全だ・・・と思われます。

下図はフォトカプラーの回路です。
入力側(スピーカー回路)は、「1:アノード」~「2:カソード」に繋ぎ、出力側(モータードライブ回路)は、「3:エミッタ」~「4:コレクタ」側に接続します。

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1~2に接続したスピーカーからのオーディオ信号は、フォトカプラ内で光により伝達され、3~4のフォトトランジスター側に出力信号となって現れます。
その出力信号をトランジスターで増幅し、モーターをドライブします。

つまり、ロビの声の大きさにより、LEDが点滅し、同時にモーターが勢いよく回るという事になります。

この回路の電源はロビのバッテリー側から取り出し、3端子レギュレーターで5Vに下げて使用します。
下画像の緑の基盤、左下に3端子レギュレーターが、その右隣にフォトカプラーがあります。
また、LEDの点滅、モーターの出力などを調整するために、各々ボリュームを設けました。
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モーター式くちパク回路配置図

この基盤を、ロビの後頭部に組み込みました。
上記配置図とは、上下がさかさまになっています。
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ロビの後頭部に組み込んだ「モータードライブ回路」

○チューニング作業

今回、一番時間がかかり苦労したのが、これらのチューニング作業です。
モーター、くちパク可動部、スプリングなどのハード部と、モータードライブのボリューム調整など、微妙にチューニングしていかないと「くちパク」はうまく動いてくれません。

最終的に、小さなウェイトを使用して細かな重量バランスを微調整し、スムースにくちの開閉ができるようになりました。
完成まで時間が掛かった道のりでしたがこれらの作業を通じて、貴重な経験をつんだ感がしています。

「くちパク」にトライされる方は、自己責任で!

前述しましたが、わたしは「くちパク回路」の製作途中にマイコンボードを壊してしまいました。
「くちパク」などにトライされる方は、自己責任で行なってください。
とくに、音声、電源、I2Cなど、各ボードに接続された配線周りを改造する時にはかなりのリスクが伴います。
充分な注意と覚悟が必要です。
正直に言って、あまりお勧めできません。

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●ロボットハンド
ネットを検索していところ、「ロビくんのロボットハンド」だという3Dデーターが見つかりました。
つちのこ@ロボット部さんの「ロボットハンド2」です。
そこで、早速ダウンロードさせていただき、3Dソフトの「123Dexign」で開いてみました。
Robothnad01
123Designで開いた「ロボットハンド2」

色々な視点から見てみますと、ディテールまで、しっかり設計されているようです。
3Dプリンターを持っている友人にお願いして、「ロボットハンド2」を作成してもらいました。
Robothnad02_2
「ロボットハンド2(赤丸印)」を実装したロビくん

大きさもロビくんの手にぴったりフィットしました。
現在のところ、スプリングでものをはさむ・・・という事しか出来ないようですが、工夫すればサーボで開閉するなどの方法もあるのでは・・と思っています。

このように、3Dプリンターの利用で「ロビくんのオプションパーツ」のバリエーションが無限に広がっていくのでは・・と思われ、今後の展望がとても期待されます。

「ロボットハンド2」の3Dデーターを設計された”つちのこ@ロボット部”さん、素晴らしい作品をありがとうございました。
これからも世の中にどんどん良いものを生み出していってください。
どうか宜しくお願いします。

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●ロビの耳
いままで多くの方が、ロビくんのカスタマイズにトライされてきました。
なかでも、ロビくんの耳はカスタマイズの最も多い部位ではないでしょうか・・
猫みみ風のものや、透明でギアの透けて見えるもの、なかにはLEDで光るみみまであるようです。

わたしは今迄、オリジナルのロビを一筋に貫いてきましたが、ブリンクアイ実装を皮切りに、少し気持ちが変わってきました。
そこで、手始めにロビのみみをカスタマイズしてみようか・・・と思いました。

まず、100均の「光るヨーヨー」を手に入れ、その側面を取り外し、ロビのみみの形状に合わせて切り揃えていく・・・
結果はなんと悲惨な事に、丸い側面がギザギザになってしまいました。

それを見かねた職人ジローさんが、素敵な「青いみみ」を作ってくれました。
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透明アクリル素材の「青いみみ」

素材は透明アクリルで、色の異なる板が二層構造になっているという凝った作品です。
後ろのとんがった部分はどのように綺麗に作るのでしょうか・・

ロビくんに装着すると、ほどよい厚みがあってなかなか立派です。
その様子は、前述したロボットハンドの画像でご覧になれます。
いずれは、透明部分に飾るオブジェと、電飾を施しても良いかもしれません。

職人ジローさん、どうもありがとうございました。

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このところ、いろいろと試してみたい事だらけになりました。
次は何にトライしましょうか・・・

つづく

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